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訪問歯科を受ける際の注意点

訪問歯科診療を受ける場合には、患者さんご自身もしくは介護をされている方が、歯科医院に連絡をして訪問診療を申し込みます。その際に注意しなければならない事としては、訪問診療が可能なエリアかどうかということです。

訪問診療においては、歯科医院から半径16キロ以内に患者さんのご自宅もしくは介護施設がなければならないため、範囲外である場合は訪問診療を行うことができません。

訪問可能なエリアと判断された場合には、初回のカウンセリング・問診のスケジュールを決めます。歯科医院によっては混み合っており、都合がつきにくい日があります。

患者さんご自身が健康で、自力で歯科医院に来院できる場合には訪問診療を行うことはできません。反対に、完全な寝たきりではなくても歯科医師が「通院困難である」と判断した場合には、訪問診療を行うことができます。

次に、患者さんが自分で症状を訴えられるかどうかが重要なポイントとなります。「歯が痛い」「虫歯かもしれない」「歯肉炎が悪化した」など、どのようなことでも医師に伝えられれば、訪問歯科診療はスムーズに進みます。

認知症の患者さんや寝たきりで発話が困難な方など、自身で症状を把握できない場合については、介護者の協力が欠かせません。患者さんの普段の口腔内の状態を医師が伺いますので、その際に必要な情報を伝えるようにします。

中には、「歯が痛いみたいだけれど、口を開けてくれない」「口を開けられるのを嫌がって暴れる」など、介護者を悩ませるような行動を起こす患者さんも少なくありません。そのような行動によって治療が難しいと判断された場合には、治療が行われないケースもあります。

認知症の患者さんや、精神疾患などを抱えている患者さんの場合、徘徊行動や拒絶などをともなう場合がありますので、その際は無理をせずに様子を見るか、後日診療といったかたちをとることもあります。

ただし、あまりにも症状が進行しており、満足に食べものが食べられない場合には、歯科治療の前に安定剤を服用してもらい、精神を安定させてから治療に入るといったケースもあります。

その時々で医師が患者さんの様子に合わせて診断を行いますので、患者さんご自身はもちろん、介護者やご家族も積極的に協力を行っていくことが大切です。

また、治療に際しては患者さんの既往症や健康状態、アレルギーの有無などを確認し、安全性に問題がないことを確認しなければなりません。

服用している薬や患者さんのコンディションによっては、治療が難しいと判断される場合もありますので、随時症状をチェックしながら治療を進めていきます。

薬を服用している場合は、薬の副作用なども考慮しなければなりませんので、歯科医師だけでは判断が難しい場合もあります。

医師が訪問診療にやってきても、すぐに治療に入れるというわけではなく、患者さんに応じての処置となりますので、注意が必要です。

また、訪問歯科診療においては、治療後の経過観察や定期検診なども予防の観点から重要になります。ご高齢の患者さんの場合、自力で口腔ケアができないといった問題を抱えている方も多いため、治療後に口腔内の状況が悪化しやすいとされています。

そのため、治療後であっても月に一度、もしくは定期的に訪問診療を行い、常にお口の中を快適な状況に保つことをおすすめします。